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小林タイヤのこだわり

小林タイヤのこだわり

 小林タイヤのこだわりの基本は「やるべき事をしっかりやる」です。これが当社の作業における全ての基本となっております。
 やるべき事をやるというのは、どんな仕事にも言えることなので、あたりまえの事です。ですから、こだわりと言うには少々大袈裟かもしれません。
 あたりまえの事をあたりまえにやるというのは、プロとして当然のことであります。しかし、中々難しい事ですので、当社では、「やるべき事をしっかりやる」という事をこだわりとしております。やるべき事がしっかり出来た時、お客様に最高のサービスが提供出来たと考えております。
 ここでは、当社が特にこだわりを持っている点を、少しずつ紹介していきたいと思います。

その1 空気にこだわる

 タイヤにとって欠かせないもの、空気。空気が入っていて、はじめてタイヤとしての機能を発揮します。そしてこの空気の質がタイヤの性能・寿命を左右する、と当社は考えております。
空気の質っていったい何?と思われる方が多いかも知れません。当社の考える空気の質の違いとは、空気中に含まれる水分量の違いです。当社では、圧縮空気をエアドライヤーへ通す事により、ドライエアー(乾燥空気)にした状態で使用しております。

乗用車用ピットで使用されているエアーコンプレッサー、タンク、エアドライヤー
乗用車用ピットで使用されているエアーコンプレッサー、タンク、エアドライヤーです。
5馬力、タンク容量260リットルです。

  大型車両用ピットで使用されている、エアドライヤー
大型車両用ピットで使用されている、エアドライヤーです。
乗用車用ピットで使用している物よりかなり大きいです。

 
  それでは、なぜ空気中に含まれる水分がタイヤの性能、寿命に影響するのか。

 まず性能の面において。水分が含まれているとタイヤの温度変化によって、水分が含まれていない場合より内圧の変化が起きやすい事が考えられます。それは水分が空気に比べて、膨張、収縮が起きやすいからです。空気圧の変化によるタイヤの性能の変化とは、タイヤの接地面積の変化による走行性能の悪化、またそれによって引き起こされる偏磨耗の発生、それから乗り心地の悪化等が考えられます。

水分の収縮・膨張によるタイヤの性能悪化

 
 次に寿命の面において。タイヤの中の空気は、徐々にゴムを透過していき、やがて大気中に放出されます。ゆえに、空気圧の低下が起きます。空気圧の低下は、定期的な点検によって、防ぐ事が出来ます。しかし、現在生産されているタイヤの主な構成部品は、ゴムとスチールコードです。空気がゴムを透過し大気に放出される過程で、その空気に水分が含まれていると、スチールコードに錆が発生しやすくなります。スチールコードに錆が発生した場合、ゴムと剥離しやすくなり、それがセパーレーションに繋がり、最悪の場合バーストまで繋がる恐れが有ります。実際には、セパレーションやバーストが起きる要因は他にも多くあり、水分を無くすだけで防げるというわけではありませんが、原因の一つを除く事が出来、寿命を伸ばす事が出来ると考えております。また、前述致しました、内圧の変化によって起きる偏磨耗を抑制できる事も、寿命を延ばせる大事なポイントです。

水分が透過することによりおこりやすくなるセパレーション


  現在タイヤに良いとされ、一般的となった窒素ガスが有ります。窒素ガスには水分が含まれていませんので、上で述べた事と同じ効果が期待できます。そして窒素ガスには更なる効果として、酸素に比べてゴムへの透過率が低いため、適正な内圧を維持しやすい。また、空気との共振周波数が違うため、車内へ伝わるノイズを抑制できる等が有ります。
  ただし、ご注意いただきたいのは、窒素を入れれば抜けない、という訳では無いため定期的な点検は必要だという事。タイヤから車内に伝わるノイズを抑制できても、タイヤの外から伝わる音は抑制できない事等、窒素でも万能では無いという事です。 
  さらなる性能の向上を考える方にはお勧めいたします。当社では、工場で生成された純度99.99%の窒素をご用意しています。

 ちなみに、F1で窒素が使用されているとの話をよく耳にします。メーカーに確認したところ、実際には窒素ではなく、ドライエアーを使用しているとの事でした。現在、レースシーンにおける主流は、ドライエアーのようです。耐久レースや2輪レースでは、チームによっては窒素を選択する事が少なからずあるようです。

 ただし、空気中のほぼ8割は窒素です。当社では、ドライエアーでも普通の空気に比べて、かなりのアドバンテージがあると確信しております。

 空気はタイヤを構成する最も重要な部品といえます。当社ではその空気にこだわります

大型車両用ピットで使用されているエアーコンプレッサー
大型車両用ピットで使用されているエアーコンプレッサーです。
10馬力、タンク容量260リットルの物を3台並列、1台は予備です。


それでは、次回”小林タイヤのこだわり その2”をお楽しみに。


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